さて今回取り上げるのはポータル三国志より、三国志末期の魏のパワーを象徴するかのような大量殺戮呪文「圧倒的武力」である。
「横揺れの地震」しかり「関羽の千里行」しかりポータル三国志の全破壊呪文はどれもこれもかなり一方的なのだがこれはかなり極まっている。一方的に敵だけ殺して……しかも引くかと大国の暴虐に思わず悲鳴を上げたくなるこのカードであるが、ポータル三国志の構築戦で使うとなると実はかなり使いにくい。
なんせ、ポータルには暗黒の儀式もそれに類するものもなく、カードを浪費して一気にマナを稼ぎ出すことができない。それならばと土地を並べたとする、しかしアーティファクトマナもクリーチャーから出るマナもないポータルでうかつに力の限り土地を並べると、戦の惨害で致命的なダメージを受ける可能性が巨大すぎるのだ。
しかし、ポータル三国志限定ではこのように使いにくいこのカードも通常のマジックのカードと混ぜると絶大な威力を発揮する。どうせスタンダードでもエクステンドでもジャパンクラシックでもないんだと暗黒の儀式、Lake of the Deadあるいはスカージの使い魔を駆使して叩き出した全破壊効果は、大抵の場合失ったカードアドバンテージを取りかえしておつりが来るであろう。似た呪文として悲しみの残りカスというものがテンペストに存在したのだが、圧倒的武力は対象を取らないマナが固定であるなどの理由で勝っている。
さて、圧倒的武力で無人の野を構築した後はただ殴るのみであるが、この場合攻撃クリーチャーはブロックされたときに多少不具合があるかわりに攻撃力が高く、かつ安価なものが好ましい。
特に私が奨めるのは同じくポータル三国志より「魏の伏兵」と「グロラブ」である。
そんなわけで私が組んでみたデッキを以下に示す。